内窓とは
内窓とは基本的にはじめから付いている窓ではなくて、いろいろな目的の為に後から今の窓の内側に追加で付ける窓の事です。取り付けた状態は和室の障子のようなイメージをするとわかりやすいと思います。
素材は樹脂で出来ていて、普通の窓のように横に動く引き違いのタイプとドアのように開くタイプ、また固定する窓の3タイプがあります。
取り付けは戸建てでもマンションでも可能で、いろいろなメーカーから出ており、目的によって組み合わせるガラスを変えると、今まで悩んでいた窓特有のお悩みが解決するような、すばらしい窓リフォームです。
どのような方が内窓を付けると良いかというと、冬場窓際がひんやりと寒くて隙間風を感じたり、窓ガラスの結露でカーテンや窓がカビてしまうような場合には、内窓の断熱効果という暖かさをキープする効果が働いて、これらの問題を解決できます。
また、窓の外から人の声や車の走行音が入るような場合にも、内窓は効果的でぴったり閉まるのでテレビのボリュームを小さく絞るように外の音が小さくなるように防音効果があります。
内窓の効果と目的
内窓を取り付ける効果はとてもたくさんあります。
断熱効果や結露対策、そして防音効果、更に防犯効果と窓特有の弱点が内窓という仕組みと二重になる構造で、今までの窓では弱かった点が大きく補強されて、いろいろな点で安心の窓になります。
内窓の断熱効果
断熱効果は熱が逃げるのを防ぐ事です。熱とは高い方から低い方へ伝わるので、冬場で言うと暖かくした室内の熱が寒い外側へ逃げていくのを防ぐので、内窓を付けると暖房が効きやすくなって電気代や灯油の使用量を抑える事ができます。
内窓の防音効果
内窓を閉めると、外の窓を閉めたように聞こえる音が小さくなります。内窓がぴったり閉まる効果もありますが、外の窓との空気層がエアークッションのように伝わる音を包み込んで、柔らかい音として室内に伝わるので、外がうるさい場合にも内窓は大変効果があります。
内窓での結露対策
冬場の寒さで冷やされた窓ガラスは近づいただけで冷蔵庫のようなひんやり感があります。内窓を付けると暖かい室内の空気がピタッと止まる事で、外側の冷たい窓ガラスに触れる事が小さくなって窓ガラスの結露も大変少なくなります。
内窓での防犯対策
空き巣などの被害でまず気をつけなければいけないのは窓です。ガラスを割られたりなどの被害事例にも内窓は更にもう一つの窓があるという点と、見た目から相手に与える防御効果で防犯としての効果も期待できます。
内窓選びのポイント
内窓はいろいろなメーカーから出ていて、内窓という室内に付けるという点は同じですが、やはり製品毎に特徴があります。簡単に取り付くという点を重視した製品や、よりぴったり閉まる事にこだわった製品、またグレードによってどこまで効果を求めるかをこだわった製品など内窓と言っても建物や目的によって比較して選んでいく事が、一番良い内窓を選ぶポイントです。
自分で製品を決めたり、それぞれの製品毎に問い合わせをするのは、得られる情報が偏り、悩み易いので、すべての内窓製品を取り扱っていて比較して相談できる業者を選ぶのもポイントです。
内窓紹介
内窓製品はいろいろなメーカーがあります。内窓専門メーカーの大信工業内窓プラストや、窓ガラスメーカーのAGCまどまど、そして木の温もりのインテリア性に拘ったウッドワンのMOKUサッシ、ここまでが個性の強いメーカーです。
そしてアルミサッシのメーカーであるリクシルのインプラス、YKKのプラマードU、三協アルミのプラメイクE2があり、これらの製品は全国的な普及率と知名度が特徴です。
断熱目的の場合、どのメーカーでも十分な効果がありますが、窓から外の空気が常に入ろうとするので高機密住宅やマンションの場合には内窓プラストなどがおすすめです。
内窓のカラーバリエーションにこだわるなら、アルミサッシメーカーの内窓、更にインテリア性や窓の特徴を生かす場合にはAGCまどまどやMOKUサッシという選択肢もあります。
内窓を検討する場合には目的によって専門店にご相談する事をお勧めします
プラストの特徴
内窓プラストの特徴は唯一、高機密構造と言える点です。高機密構造だから音が広い範囲で小さくなる防音効果と、また、高機密住宅にも対応できる密閉感が本当に暖かい快適な環境を作ります。
大信工業内窓プラスト
まどまどの特徴
まどまどの特徴は、フレームがアルミで出来ているという点です。これにより部材に剛性があるので、機密性能も通常のタイプよりも優れています。ガラスメーカーの内窓なので「まどまどplus」を選ぶと個性豊かなガラスが選べるのが特徴です。
AGCまどまど
MOKUサッシの特徴
MOKUサッシは窓フレームが本当のパイン材で出来ています。木製特有の質感の高さと表情豊かなデザインがおしゃれなお部屋にマッチします。枠が太く意外にしっかりしています。
ウッドワンMOKUサッシ
インプラスの特徴
インプラスはアルミサッシメーカー特有の様々なカラーバリエーションやリノベ仕様のようにおしゃれさに力を入れている内窓です。濃いめの色や和紙調格子ペアガラスなど様々なデザインからお選びいただけます。
リクシルインプラス
プラマードUの特徴
プラマードUもインプラスのように綺麗なカラーバリエーションにプラスして、構造にちょっとした工夫が生かされた内窓です。
YKKプラマードU
プラメイクE2の特徴
プラメイクE2はインプラスやプラマードU同様の内窓ですが、カラーバリエーションはシンプルで開き窓が小さなサイズも作れるのが特徴です。
三協アルミプラメイクE2
断熱におすすめの内窓とガラス
断熱におすすめする内窓は基本的にすべての内窓製品をおすすめできます。おすすめのガラスは断熱効果の高いガラスで真空タイプを筆頭にアルゴンガス入りなど工夫した選択も更にその効果を高めます。
防音におすすめの内窓とガラス
防音におすすめの内窓は大信工業の内窓プラストです。音を伝わりにくくするには窓がぴったり隙間なく閉まる事と、窓の剛性が重要なので酷い騒音や近い音源にも十分効果が期待できます。組み合わせるガラスは壁に匹敵する程のものまで組み合わせられるので、内窓プラスト以上の防音内窓はありません。
結露対策におすすめの内窓とガラス
結露対策にもすべての内窓がおすすめできます。どの内窓も断熱効果が高いのでお部屋の暖かさを伝えにくく、結露を大きく抑える事ができます。但しマンションの場合には内窓プラストなどの高機密タイプがおすすめです。ガラスは一般的なペアガラス以上で十分効果が出るのでお部屋環境によりガラスを選ぶと効果的です。
防犯におすすめの内窓とガラス
防犯目的で内窓を付ける場合には、内窓の鍵がしっかりしているものがおすすめです。フレームがアルミで鍵が2つ付いているAGCまどまどは最強です。またそれ以外でもプラマードUやインプラスなども防犯にはおすすめと言えます。ガラスは理想を言えば防犯ガラスを組み合わせると良いでしょう。
内窓設置のデメリット
部屋が狭く感じる
内窓を付けると窓までの位置が近くなるので視覚的な圧迫感や、少しお部屋が狭くなったような感覚を感じる事があります。
状況によりますが、内窓を設置してもカーテンの位置が変わらなければ、それほどデメリットに感じなかったというお客様もいらっしゃいます。
掃除が面倒
内窓を付けると、外窓のガラスがもやっと曇った時や、ちょっと掃除をしたいなという時に、やり辛くなります。また、内窓のガラスの外面も曇る事もあるので、その時は外すなど面倒に感じる事があるでしょう。
開閉の手間が増える
内窓を付けると窓を開けて網戸にする時に、少し煩わしくなります。今までは鍵を開けて1度窓をスライドさせるだけだったのに、内窓が付いていると3回スライドさせなければいけない時もあります。
1部屋内窓を付けると他の部屋も内窓を付けたくなる
窓際の寒さや外からの音を防ごうと思い、内窓を付けると断熱効果や防音効果がとても大きく、思った以上に暖かく、静かなお部屋になります。すると、その時には付けなかった違うお部屋の窓の結露や音が気になるようになり、窓が1重では実は全然快適性能が低かったという事に気付き、他のお部屋や場合によっては家中付けたくなるほど体感的な満足度が出費に繋がってしまう事があります。
内窓製品の弱点
外窓のアルミサッシは基本的に動きに関わる部分がアルミ金属なので耐久性が高いですが、内窓の場合、室内建具なのでレールや動く部材が樹脂な為、開閉頻度が多いとレールに傷が付きやすかったり、摩耗によって機密材がすり減るなど消耗が早まります。
内窓の効果を高めるには?
カタログではなく実際の内窓製品をじっくり眺めてみると、製品によってはかなり簡素だなと感じるものが少なくありません。カタログに書いてある快適になったイメージは、メーカーが理想とするような通りに付けた場合のイメージですので、やはり経験豊富で精密に付けてくれる業者と巡り会う事がとても重要だと思います。
内窓の効果まとめ
今までの窓に内窓という後付けの窓を付ける事がこれからのスタンダードになる事が間違い無い程、内窓は断熱効果や結露対策、防音、防犯に最強の窓と言えます。
それぞれのお住まいが色々な環境にあるように、解決したいそれぞれのお悩みもレベルが違うので、お悩みにマッチした内窓を選ぶ事はとても重要になります。
理想的にぴったり閉まった状態と、少し緩んだ状態は似たようで大きな違いがあるので、はやり知識だけではなく、精密な取り付けが必要だという事を認識していれば、取り付けた内窓が思った以上の快適性を発揮してくれるでしょう。